Unlimited line over the century.

人には向き不向きがあります

椎間板ヘルニアの覚書

五月に腰椎椎間板ヘルニアに罹患して一時的に生活が一変したので、書き留めておく。
※あくまで一個人のケースであり、必ずこういう状態になるとかではありません。

 

 

予兆

薄着で寒空の下に6時間ほど強制的に置かれるような事態が発生。
その後、微熱が1週間ほど続く。体を温めても(温泉・ジム)冷やしても(冷水シャワー、アイス)下がらない。風邪の時の熱の出方と違い喉が痛くもなく咳もなく頭がぼーっともしないので、放置。
※あとから同様の罹患者の体験談を読んだら、少し前に熱が出てた人が何人かいたのでもしかしたら関係があるのかもしれない。


発症

二日間ほど腰に強い違和感。起床時に筋を鳴らすようなプチっとした振動が腰にあって
こんなところが鳴るなんて珍しい、と思ってたその日の午後にはジムをキャンセルする程度に酷い鈍痛。後に激痛。腰ではなくて足が激しく痛かったので筋肉に何かあったのかと思ってた。


治療法

これは詳細はこちらhttp://www.med.kindai.ac.jp/nouge/disease/informed/5/2.html で。椎間板からでてきた髄核(ゼリー状らしい)が神経を圧迫しているのが原因で症状が出ているのですが、飛び出ている所をマクロファージが修繕してくれる為、症状が相当酷くなけば、手術ではなく、投薬や神経ブロック注射、コルセット等で散らす保存療法が一般的だそうです。ここで出てくる「相当酷い」は、麻痺が酷すぎて便が出てしまうとか、足が動かなくて体が支えられなくなる、程度。


疾患部と影響範囲

腰椎、っていうけど、腰よりも足。ただひたすら足が痛い。

 - 最初:右足の腰から脹脛にかけて違和感 
    → じわじわと痛くなり、二日間で感じた事のない痛みへ変化。
 - 三日後:右の僧帽筋、右大臀筋大腿二頭筋、下腿三頭筋の内股側、
     辺りに痺れあり。特に臀部より下が耐え難い激痛。右踵感覚鈍化。
 - 1週間後:大臀筋以下同文。痛くて何も考えられない。
      MRI撮影でL5S1の椎間板ヘルニアと診断を貰う。鎮痛剤処方。
 - 1か月後:鎮痛剤服用継続。6時間程度で効能なくなる。
     薬切れたら痛さでやはり何も考えられない。ブロック注射実施
 - 2か月後:まだまだ通院。鎮痛剤服用。
     9週目くらいには服用を8時間から12時間程度あけられるようになる。
 - 3カ月後:大臀筋周りに痺れと痛みあり。
     足も軽く運動すると痛くなる。鎮痛剤投与終了。
 - 4カ月後:痛みがなくなるのが3カ月、
     と言われている通り。歩行している時に違和感が微かにある程度。 


処方された薬・飲んでいたサプリ

ロキソニンの後発60mg
レバミピド100mg
アデフロニック50mg (頓服)
ボルタレンテープ30mg (頓服)
ロキソニン+アデフロニック+ボルタレンテープの投与で、やっと物が考えられる位楽に。
 乱用してたらサインバルタという薬を出される。有効になるまで2週間くらいかかるので一日一回飲んで欲しいとのこと。
 後から調べたら鎮痛作用のあるSNRIだった。

サプリ

痛みで動けない事で疲れて気が滅入ってくるので、栄養の消費が一日の摂取上限を超えている、と考えて大体二日分を一日で消費してた。振り返ると肝臓が心配。
・総合ビタミン剤:
 チョコラBB
 ユンケル
 若甦
ビタミンB1、B2、B6(ネイチャーメイド
・C1000(ハウスウェルネスフーズ) 


体の変調

副作用か、運動量低下による代謝の変化か、食生活が乱れたせいか。 

 - 2週目~:
口内炎。あちこちにできてた。(鎮痛剤の副作用らしい)
皮膚炎。ランダムに皮膚上に2ミリ以下の見たことがない稗粒種みたいなのが発生。(4か月経った今もまだ残ってます)
浮腫み。指をはじめとした関節が曲げづらい。目の二重が三重になる。足が乳児みたいにぷくぷく、パンパンになっている日もあれば、DVで殴られまくった人みたいな顔の時もあった。
脱毛。酷かったけど、季節的なものかもしれない。結構髪の毛は残ってる
耳鳴り。普段から耳鳴りはあるのだけど、ロキソニンの副作用も相まって、体調によって防災訓練程度に大きくなる為、仕事中人の話が聞こえなくなる頻度がアップ。(耳鳴り用のメチコバールとストミンAとユベラも飲む)事情を話してメールやSlackを多用してもらう。助かる。
就寝トラブル。寝返りで目が覚めるため大体2時間毎に起きる毎日。長期間の寝不足。
寝る前に鎮痛剤飲むと起きてから足が痛くないので服用してたら胃の調子が悪くなる。 

 - 2か月目~:(シモ含むので注意)
便秘。腹筋周りに力が入れられないのも一因かと思っている。腸閉塞を疑う位酷かった。腹腔内圧が変わっているんじゃないかって位、常に内側から外へ押す力が働いていて常に落ち着かない。そのうち口からも空気が出るように。何度か腹に太い注射針の長いものを刺してガスを抜いて楽になりたい妄想をほぼ毎日してた。足痛いのを除いて、一番辛かった。
 食生活も含めて腸のコントロールが必要に。コーラックは効かない事がよくわかりました。タケダ漢方についていきます。神。本当に神。
 調べたらロキソニンの副作用https://www.huffingtonpost.jp/2016/03/23/loxonin-side-effect_n_9537170.htmlでそのようなことがあるそうです。
生理不順。突然70日来なくなった。神の子を宿したか、と思う筈もなく無駄に長いPMS(重い)の症状との闘い。判断力の低下著しい事を判断。例えばこの文章は一度その時に記述してみたがまとめられなかった。PMSで妄想が高まりすぎて変な事口走ったりしないように細心の注意。突如眠くなったりしてた。
耳鳴り。さらに悪化。眩暈までしていた。 

 - 4ヶ月〜:
肥満
起きる前は週に2~3回程度はジムに通う程度には運動していました。
BMIが2上昇、体年齢が7歳上昇。
久しぶりにウエア着たら身体のラインがふっくら、では済まないレベルでたるみきってる。すごい。中年。


運動系の支障

筋肉に支障はないのに、神経がダメになるだけで動けなくなるとか考えた事なかった。

 - 最初:普段の半分以下の速さで歩行可能、立つ姿勢は可能(ただし絶間ない重心を移動が必要)、しゃがめない。立ち上がるのに何かに捕まらないと難しい。座ったり立ったりの姿勢が痛くて叫びそう。背伸びも不可。昇降運動は鈍いながらも可能。うつ伏せできない。仰向けもできない。

 - 2週間後:鎮痛剤投与後。歩くスピードは少しアップ。長い時間座るのが辛い。
 - 1か月後:鎮痛剤を飲んでいれば立っていられる状態。座っているのが大丈夫になってきた。
 - 2カ月後:立つ・座るがやっと滞りなくできるようになる。時間をかければ風呂掃除ができるようになる。
 - 3ヶ月後:軽くなら1.5㎞ほど走れるようになる。季節は7月。暑い。軽くなら泳げる。しゃがむ、背伸び等がまだ難しい。
 - 4カ月後:体重移動でひっかかる所はあるけれど、足はほぼ完治。腕立て伏せやプランクでの姿勢の運動をすると患部が少し痛む。 

エクササイズについて

基本的なトレーニングは何もできなくなった。
それぞれ出来るようになったのは次の通り:
・スクワット 3ヶ月目~ (全く腰を落とせない)
プランク 4カ月目~ (支えようとすると腰から崩れ落ちる)
・クランチ 1.5ヶ月目~ (影響ほぼなし)
・シットアップ 3.5ヶ月目~ (太腿前の筋肉が痛い)
レッグレイズ 4.5カ月目~ (これが一番無理)

 安静しているよりも動ける範囲で動くことがいいらしいです。
患部が神経に触れているだけで筋肉に問題はない、と言い聞かせて通勤、立つ、歩くはできたけれど、日常生活の範囲を動かすのもきついので出来る範囲から頑張りました。


社会生活への支障

簡単に社会生活が詰む。

 - 発症~1ヶ月目。(鎮痛剤服用済み):
・起きあがれない。→ 痛くない左側に転がって起きる。
・服の着替えができない。靴下履くのが一番の難関
・靴が入らない。痺れから違和感があるので買い替え。
・一応歩けるから会社に向かう(午前休)
・座席に座ろうとすると痛い。
・立ち上がると痺れと痛みで叫びそうに。
・電車に乗ると振動がひどくて痺れるし痛い。
・優先席座る。元気そうな老人が前に来て圧をかける、というのを経験。
・咳が出ると死ぬ。風邪をうつされないようにマスク常備
・しゃがめないから落としたものが拾うのに時間がかかる。
・台所のシンク下の鍋とか取り出せない。調理時間分の起立運動が無理。
・食事はデパ地下やコンビニやスーパーの総菜や冷凍食品にする事に。体調が悪くなる。
・洗濯物が干せない。
・お風呂に入れない。(風呂掃除も出来ない)
・シャワーも辛いから体洗うのは二日に一度だけに。
・顔が普通に洗えない。(お辞儀の姿勢ができない)
・健康な頃に棚の上に置いた洗剤や掃除道具がとれない。
・健康な頃にベッド下に入れた衣類がとりだせない。
・玄関の電球が切れたけど踏み台を持つことも、その高さまで登るのもできないので諦める(結局45日ほど放置。)
・当然、部屋が片付けられない。
・痛すぎるのと住処汚すぎるので心が弱くなる。
・ベッドの上で体が固定できないので眠れない。ベッドマットを購入。
・痛さで眠れない。気絶してるような寝方になる。
・人の誘いにひとつも乗れない。
・頑張って生きるが第一目標。  

 - 2ヶ月目
・部屋が汚いとか些細なことは気にしないようになる。
・忙しくて家に帰ると寝るだけ。住処ではなく棲家。
・母の友人から教えてもらった緩和治療に通う。
・まともに体が洗えないから皮膚がボロボロになってきているけど気にしない。
・ちょっとでも良くなったら治っている、と言い聞かせるようになる。

 - 3ヶ月目
・突如自炊再開。自分のご飯が美味しい。梅も漬ける。
・太腿から臀部周りの痛さに収束。脹脛とかはたまにつる感じ。

 - 4ヶ月目
・お盆で日本家屋に行く。「しゃがむ」に支障があるので正座も床に座るのも痛い。
・ジムに行ってインパクトのある運動をして、まだ患部が痛むけどそれくらい。


※転職一年目でやりたかった仕事を任されて丁度佳境だったので合計3日休んだだけ。
 今から思い返すとドアtoドアの通勤時間30分強でタクシー通勤も出来る環境だから可能。
 これが1時間超とかだったら長期休暇取らざる負えなかった、今頃泣きながら転職サイト回ってた。
 5時間に及ぶ全社集会や業務関連の展示会は修羅場でした。事情がなければ休んでるよ。
 

かかった費用(品目のみ)

整形外科通院代、処方薬代、MRI撮影代、ベッドマット購入、靴購入、痛み緩和のための温熱ケア、マッサージ施術、身の回りの衛生用品購入、自炊不能による外注食費、排泄異常へのケア、皮膚科・耳鼻科・婦人科診療。


Q&A

Q:MRIについて教えてください。
A:やっている事はここ参照。
  大音量の窯に入る感じです。超音波が当たっている所が暖かくなっていくのが面白い。終わると自分の体の3Dモデルが作られてます。あれはMAX(3Dモデル描画ソフト)とかとの互換はあるのかどうか。見られるなら家でゆっくり見たいけれど、お土産で2Dの患部断面図の写真が入った閲覧ツール付きのDVDが貰えます。
  会社から徒歩5分の病院で帰りがけに撮って貰えて助かりました。 

Q:ブロック注射について、教えてください。
A:薬があまり効いていなかったらしいので、仙骨部硬膜外ブロック注射というのを行いました。 実施した直後はほぼ痛みが止まったのですが、6時間位経つと痛みは少しだけ戻ってきました。やらないよりも全然楽。可動を阻むような痛みはなくなったのでもっと早くにやってもよかったかも、というのが正直な感想。
 昼休みに病院に行って所要時間は注射後休憩もあわせて30分程度。休憩時間内に帰れました。

Q:お酒は飲めますか?
A:私の場合、そろそろいい具合かな、と思ったタイミングで久しぶりに飲んで鎮痛剤が全く効かなくなってえらい目に遭ったので禁酒しました。
  飲んじゃダメだ。

Q:任意加入保険は適用できますか?
A:不慮の事故のケースが効くそうなのですが、転職活動中に切り替えの時に解約してたから何も貰えてないよ!

Q:椎間板ヘルニアにこれからかかる / かかっていると疑わしい人へ一言
A:我慢とかできる上限との闘いになるかと思います。陣痛より痛いって書いてある体験談もありました。そうなのか。我慢してもいい事が一つもないので早くMRI撮影のできる整形外科に行ってください。それだけなら鎮痛剤の処方など諸々合わせて健康保険の3割負担で15000円もあれば足ります。
  この記事がお役に立てば嬉しいです☆

Q:またかかりたいですか?
A:勘弁してください。​
ただ、次回起きたら速攻でホームケアの人と契約して家の片づけと食事を手伝って貰い、痛覚のブロック注射を行うつもり。トータルでかかった負担を考えるとそっちの方が安上がり。


よかった事

鎮痛剤服用中、強力過ぎて肩こりとか他に痛い所とかほぼ無し。
他はないな。。 


悪かった事

ありすぎるから今回更新しました。
Twitterが毎日足の経過観察になってた。さいあく。

 

こんな感じですが、もう少しリハビリしながら頑張りたいとおもいます。18年秋。

始めました。

そういえば。

2015年の目標の一つに

「ブログをはじめる」

があったのを思い出しました。

多分その時は2015年をもっと書き留めるという目的を持っていたような気がする。

更に言うならお酒に酔いながら、2015年も後1時間を切ったところで作るとか思ってなかったはず。

いいんです。取り急ぎ、作りました。

知己で既知の皆さまも、

通りすがりの皆さまも、

何卒よろしゅう。

それでは、良いお年を。